子供の頃、祖母がぬか漬けを作っていました。祖母が旅行に出掛ける時は「毎日かき混ぜないといけないから、ぬか床を頼むね。」と任され、お手伝いをしていたことを思い出します。
ぬか床を作り始めるのは、夏前が良いです。発酵させるのに適している温度が20〜25度と言われていますので、その時期に始めると上手に出来ます。
ぬか床を自分で作ると聞くと、難しそうに聞こえるかもしれませんが、作り方はとても簡単です。手入れの煩わしさが心配で踏み切れない方も、日々気にかけてぬか床を育てていくうちに、愛着が湧いてきて、ぬか漬けのある暮らしをきっと楽しめますよ。
材料
米ぬか:2kg
(ぬかは酸化しやすいので、米屋の新鮮な物がおすすめです。大沢商店でも販売しています。)
水:2ℓ
塩:400g
昆布:1枚程度
赤唐辛子:3本程度
捨て漬け用の野菜:適量(キャベツ、人参の切れ端など)
※この他、にんにく・生姜・煮干しなどもぬか床をさらに美味しくしてくれる旨味成分です。お好みでどうぞ。
作り方
①水に塩を加え、一度沸騰させてから冷ましておきましょう。
②漬ける容器を準備します。その中に米ぬかを半分程入れ、冷ましておいた塩水を少しずつ加えながら手でよく混ぜます。ぬかと水を全量入れ、耳たぶくらいの硬さになるまでこねます。
③昆布・赤唐辛子・野菜を全て入れて混ぜます。沈み込ませたら、ぬか床を平らにならします。
④きつく絞った濡れ布巾で、容器の側面を綺麗に拭き取りましょう。側面から雑菌が入りやすいので、ぬか床をかき混ぜる度に必ず行ってください。この一手間で、ぬか床が長持ちしますよ。
⑤完成!直射日光の当たらない、涼しい場所で保管してください。
約1週間、捨て漬け野菜を入れ替えながら毎日かき混ぜることで、漬けやすい環境になります。捨て漬けが終わったら、野菜を漬け始めます。新しいぬか床に漬けた野菜は、始めはしょっぱいので、取り出したら水に浸けて塩抜きすると良いです。2〜3週間で塩なれして菌も安定し、美味しく漬かるようになります。とにかく、浸け続けることが大切です。
夏野菜のぬか漬けは特に美味しいですよね。暑くて食欲のない時も、ぬか漬けさえあれば、ご飯が進んだりして…。嬉しいことに、ぬか漬けは夏に不足しがちな栄養素も補えるので、夏バテ予防にもおすすめです。是非お試しください!